企業研究者になる身としての今年の抱負

 
あけまして、おめでとうございます。

毎年自分は、元旦に1年の抱負を決めるようにしている。去年は、博士論文を無事完成させることであり、無事だったかは分からないが、なんとか形にはした。

そして今日も、今年予定されるイベントなどを踏まえて、今年の抱負を考えてみた。

今年は、自分にとって、もっとも大きな変化のある年になる。3月には、5年間にも及ぶ大学での学生生活が終わり、4月からは、一人の企業研究者となる。大きく環境も変わるし、研究への取り組み方も少し変わるかもしれない。

そんな中、ちょうど最近、『企業の研究者を目指す皆さんへ』という本を見つけ、まさに自分にぴったりの本だと思い、大晦日に一気に読んでみた。


この本の一番重要なトピックは、『世の中にインパクトを与え、実際にその知見が使われるような、価値ある研究をするように、常に心がけよ』というものだ。この研究によって、人が動く、世の中が動く。そんな研究をせよ、ということだ。

そのためにどうしたら良いのか、いくつか記述されている。例えば、
  • 研究を始める際には、どうまとめるか、と言う観点から考えろ
  • 常に様々なことにアンテナを張り巡らせ、常に良い問題とそれを解決するための引き出しを用意しておけ
  • 気になる研究者、目標とする研究者を常に持つこと
  • 常に発信し続けること
などである。他にも、企業研究所におけるリーダーシップやマネジメントなど、数多くの重要なことが記述されていた。

この本の中で、特に自分に響いたのが二つある。

一つは、『良い問題を選べ』

研究を始めるにあたり、簡単すぎる問題では研究する意味がなく、反対に解けっこない問題は、チャレンジしても無駄である。良い問題とは、『本気で頑張れば解ける』問題であり、そのような問題を選んで研究をしなければならない。

このことは、この本を読む前から、自分でもひしひしと感じていたことである。この本の著者である一流の研究者も、このことを本にも書いていることにより、やはりここが重要なんだ、と再確認できた。

もう一つは、『「○○をした誰々さん」と呼ばれるようになれ』

企業研究者なので、大学の研究者よりは、個人の名前よりも企業の名前で仕事をすることにはなると思う。しかし、研究者である以上、『この人の専門は○○』という見方をされなければならない。そのために、様々なことにアンテナを張りつつも、自分の軸をしっかり固めるべきだ。

これは、一つ目の良い問題を選べというのとリンクしている。良い問題は、そうそう短時間で答えが出るものではなく、そういったものにチャレンジをし続けることで、自ずと、『○○をした/○○が専門の、誰々さん』と言ってもらえるようになるだろう。

『本気で頑張れば解ける問題』にも、一年位をめどに取り組むものから、何年もかかるものなど、幅はあるだろうが、今年は、もしかしたら人生で最も大きな節目となる年かもしれないので、この機会に、人生をかけて頑張り続ければ解ける問題というのを探したいと思う。

ということを踏まえた上で、今年の抱負は以下の通り。

『自分の人生を捧げてでも成したいことを決める』

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